コロナ療養の流れ解説 神戸市が手引書 患者、家族の不安解消へ

2021/11/15 05:30

新型コロナウイルスの感染者や家族向けに制作した手引書=神戸市役所

 神戸市は、新型コロナウイルスに感染した場合の療養生活の流れを解説する手引書「療養者フォローアップガイド」を作り、市の公式サイトで公開している。これまで各区役所の保健センターに寄せられた問い合わせなども踏まえ、陽性判定後に準備しておくものや過ごし方の注意点などを紹介。患者や家族の不安や疑問に応える内容となっている。(長谷部崇) 関連ニュース 甲南医療センター過労自殺 遺族が会見「医師を守れない病院に患者を守れるのか」 「数学・理科甲子園ジュニア」須磨学園中が優勝 準優勝は明石市立大久保中 神戸市消費者物価指数、7月は3.3%上昇 生鮮食品を除く、食関連の幅広い値上がり続く


 7月から続いた「第5波」のピーク時には、1日の感染者数が400人近くまで増え、保健センターの新規患者に対する連絡が追いつかなくなった。その結果、「陽性になったが、どう過ごせばいいのか」などの問い合わせや苦情も増え、その対応も保健師らの業務を圧迫したという。
 そこで患者らの不明点や疑問点を解消しようと、療養生活の過ごし方を手引書にまとめた。神奈川県が公開していたものを参考に、10月下旬から約2週間かけて編集した。
 手引書は全24ページ。「検査結果が分かるまで」の項目では、「検査結果が出るまでの期間は医療機関によって異なり、早い場合は当日分かるが、2、3日かかる場合もある」と表記。結果は医療機関から直接連絡があり、陽性なら保健センターが基本的に電話で、症状の経過や基礎疾患の有無などを聴き取る。症状に応じて入院、宿泊療養、自宅療養のいずれかに決まる。
 入院・宿泊療養となった場合は、市が手配する搬送車か救急車で移動となる。入院費や宿泊費、食費は公費負担だが、日用品は自分で準備する必要がある。手引書には、服用中の薬や洗面用具、室内着、携帯電話と充電器など、持ち物のチェックリストもある。
 自宅療養の場合は、朝夕に体温や血中酸素飽和度を測定。手引書では、外出しない▽鼻をかんだティッシュは密閉して捨てる▽ごみ出しの際はマスク・手袋を着用し、廃棄後は手洗いする-などの注意事項も紹介している。また「食器や手すり、ドアノブなどの消毒は、アルコールよりも熱水や塩素系漂白剤が有効」などと助言する。
 手引書はスマートフォンなどでいつでも見られるよう、電子データを市の公式サイトで公開している。「療養者フォローアップガイド」で検索。ネットを見られない患者や家族らには、保健センターが個別に手渡すなどして届けるという。
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