<まちをあるけば>正体“悟れぬ”謎の動物の像 神戸・住吉中学校

2022/05/07 05:20

校内の中庭にある牛と見られる像=神戸市東灘区住吉山手1、住吉中学校

 神戸市東灘区住吉山手1の住吉中学校。校舎脇の坂道を上がると、中庭に何やら動物の像がある。お尻の辺りには童のように見える突起物も。「これは牛? 子どもが乗っているの?」 関連ニュース 阪神本線、全33駅にエレベーター 最後の住吉駅でバリアフリー化 新たな改札口を設置、多機能トイレも 神戸・布引ハーブ園に「癒しの森」誕生 8月31日までの期間限定 植物とランプで幻想的に 国際学術組織「ドコモモ」、神戸港・Q2上屋を選定建築物に 戦前の姿とどめ、近代化物語る施設と評価

 同校教頭に尋ねると「私たちも誰が何のために立てたのか、分からないんです」と苦笑いする。学校には正体を知る記録が一切残っていないという。
 イノシシの上に乗った神様は聞いたことがあるが…。調べると、禅宗に自己を牛になぞらえ、修行や悟りを説く10枚の「十牛図」があり、あの像と似た牛と子どもを描いた絵がある。一方、学校周辺は約40年前まで「牛神東」と呼ばれていたそうだ。
 禅宗の教えなのか、牛神様なのか。悟りには至らず、像の謎が深まるばかり。(赤松沙和)
【2017年8月23日掲載】

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