神戸松蔭女子学院大×西脇のアパレル会社「ユタックス」 商品開発で協定、来年度の製品化目指す

2022/05/18 05:30

ユタックスの商品を手に取る神戸松蔭女子学院大生=神戸市灘区篠原伯母野山町1

 神戸松蔭女子学院大学(神戸市灘区)とアパレルメーカーのユタックス(兵庫県西脇市)が産学連携協定を結び、共同で小物や雑貨、インテリアなどの商品の開発に取り組む。同大ファッション・ハウジングデザイン学科の3年生13人が構想段階から関わり、若者の視点や発想を反映。2023年度内の新商品化を目指す。(領五菜月) 関連ニュース 生理中のお風呂上がりの問題、ナプキン補助用品で解決 「あったらいいな」の声に応え開発 大学名だけで敬遠された…学生開発の“殺虫”ならぬ“逃虫”商品に企業が助け船!「コンセプト、こだわりを聞いて愛着が湧いた」 【独自】4年制女子大が激減、ピークの3割減 神戸親和女子大が23年度から共学に


 ユタックスは、下着やスポーツ用サポーターなどを販売。糸や針による縫い目をなくして肌触りを良くする独自の技術は、衣料品店ユニクロの製品などにも使われている。
 協定は、商品開発に若者の意見や感覚を取り入れようと、同社が申し入れた。
 今後は月2回程度の話し合いを重ね、意見を交換。同社の製法技術を生かし、学生のアイデアを取り入れながら商品を企画、開発し、実際に販売する。試供品を配って感想を聞く調査なども想定し、具体的には両者で相談しながら進める。
 今月12日には、同大でキックオフミーティングが開かれた。同社の社員は、縫い目がないシームレス素材のインナーなどを学生に紹介。学生たちは早速、興味深そうに手に取り、触り心地を確かめた。
 商品開発に向け、同社の熊原敏生ゼネラルマネージャーは、持続可能な開発目標(SDGs)や流行、女性の健康の悩みを最新技術で解決する「フェムテック」の考え方を取り入れたいとし、学生に「自由な発想を生かして提案してほしい」と呼び掛けた。
 下着メーカーの商品企画に関心があるという女子学生(20)は「商品を作り、使われるまでの流れを経験できる貴重な機会。新しい学びを得たい」と意欲満々。同学科の徳山孝子教授は「活動する中で得意や好きなことを見つけ、職業を選ぶ参考にしてもらえたら」と期待を寄せた。

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