SNS映え、原価は抑えて…10代の発想で勝負「須磨翔風高ケーキ」 商品開発学ぶ生徒らボックサンとコラボ
2022/09/09 05:30
ケーキの飾り付けに挑戦する吉野咲枝さん=ボックサン東須磨本店
市場調査や商品開発について学ぶため、須磨翔風高校(神戸市須磨区西落合1)の生徒が地元の「神戸洋藝(ようげい)菓子ボックサン」と連携し、オリジナルケーキの商品化に取り組んでいる。アイデアを出し合って考案した3品を、10月に店頭で販売する予定。生徒たちは「人気が出るようにと考えた自信作」と多くの客との出会いを楽しみにしている。(橘高 声)
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取り組んでいるのはマーケティングの授業を履修する3年生28人。実際に商品を開発したり販売したりしてマーケティングを実践的に学ぼうと、ボックサンに連携を提案した。
生徒はまず、校内で3年生約280人にアンケートを実施。「ケーキにいくらまでなら払うか」「どんなときにケーキを買うか」などを聞いた。それを基に28人それぞれが商品案を一つ考えて提案。全校生による投票の結果も参考にしつつ、同店のパティシエが商品にする3品を選んだ。
9月5日夜、ボックサン東須磨本店(同区堀池町2)で、先に商品化が決まった2品を試作する場があり、考案者の吉野咲枝さん(17)と中川凌輔さん(17)が同店に足を運んだ。
吉野さんは、秋をテーマにしたチーズケーキを考えた。狙いは「高校生に交流サイト(SNS)で発信してほしい」。秋らしい色のサツマイモとカボチャのクリームで飾り、写真映えするよう工夫した。
中川さんが考えたのは、同校のマスコットキャラクター「翔たん」をモチーフにした個性的なケーキ。小麦の値段が上がっていることをニュースで知ったため「スポンジは使わないように」と提案し、ムースのケーキに仕上がった。
2人は飾り付けなどを手伝った後、試食。「イメージの何倍もおいしい!」と満足そうに声をそろえた。
同店専務の福原啓祐さん(42)は「パティシエも驚く発想があって、素晴らしい。販売する際には高校生らしく笑顔で接客してほしい」と期待。吉野さんは「商品一つを作るのにこんなに多くの人の力がいるのかとびっくりした。私たちのケーキでお客さんが笑顔になってほしい」と話した。
もう1品はモンブランになる予定。店頭販売は10月13~31日で、吉野さんと中川さんのケーキはボックサン須磨パティオ店(同区中落合2)と白川台店(同区白川台1)に、モンブランは東須磨本店や三宮店を含む市内全10店に並ぶ。