待ってたよオリックス日本一!神戸に勇気くれた震災翌年以来、当時被災の商店街も祝福セール

2022/11/01 05:30

日本一を祝って掲げられた横断幕=大正筋商店街

 30日に日本一に輝いたプロ野球オリックス。阪神・淡路大震災で被災し、26年前、同チームに元気をもらった神戸市長田区の大正筋商店街は31日、横断幕を掲げて祝った。同商店街で茶販売店「味萬(あじまん)」(同区久保町6)を営む伊東正和さん(73)は、購入額に応じて特製クーポン券を配る「おめでとうセール」をスタート。「みんなで喜びを分かち合いたい」と話す。 関連ニュース オリックス26年ぶり日本一 神戸の球団直営店に開店前から行列、ファン感涙「生きていて良かった」 「優勝パレード、神戸でもしてほしいなぁ~」やらないの? オリックスといえば… イチロー氏「熱い気持ち呼び起こしてくれた」 オリックス日本一を祝福

 同店は1979年創業。同商店街は95年の震災で大規模な火災に見舞われ、味萬も焼失した。伊東さんは「町から色が消えた」と振り返る。
 復興への日々を懸命に生きる中、当時神戸を本拠地にしていたオリックスの存在は活力になった。前回日本一を達成した96年は、共同仮設店舗で横断幕や特製のパネルを用意し、チームを後押し。「全部の店が一致団結した。諦めなければできるんだと勇気をもらった」。2005年には故仰木彬監督(当時)や選手らが同商店街を訪れた。
 30日夜、待ちに待った日本一の瞬間を伊東さんはテレビで見届けた。「自然と手に力が入り、前のめりになって応援した」といい、「チームが一つになっていた。感無量」と実感を込めた。
 セールは第1弾で3日まで。千円の買い物に割引券100円分を配る。来店した高齢女性は「オリックスが優勝して買い物もお得でうれしい」と笑顔だった。第2、3弾のセールも検討中。午前9時~午後7時。味萬TEL078・611・2519
(千葉翔大)

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