吉川高の女子生徒、全国総文出展へ 書道部から3年連続

2020/12/22 05:30

全国高校総合文化祭への出展を決めた片山莉央さん=吉川高校

 兵庫県三木市の吉川高校2年の片山莉央さん(17)が、11月に開かれた「県高校総合文化祭書道展」で全国総文推薦賞に輝いた。来夏に和歌山県で開かれる全国高校総合文化祭への出品が決まる賞で、同校からは3年連続となる。次は全国での入賞を目標に、創作に磨きを掛ける。(大橋凜太郎) 関連ニュース プレゼン甲子園、ビジネスプラン、全国総文・写真部門…夢の舞台へ 佐用高生4人、3分野で全国大会へ 「加西をPRしたい」北条高放送部の映像作品、2大会で全国へ 独自の感性で風景など撮影 淡路高メディアアート部写真展

 同書道展には県内98校から384人が出品。入賞者は38人で、全国総文に出展できるのは10人に限られる。入賞には及ばなかったものの、同校からは2年の深野萌さん(17)や菅野俊さん(16)ら4人も入選を果たした。
 片山さんは小学生で書に親しんだが、中学進学を機に、いったん離れた。再び書に魅せられたのは、吉川高校書道部のパフォーマンスを目の当たりにした時。大筆を紙に打ちつける部員の姿に憧れ、入部を決意した。
 総文に向けた創作活動は、パフォーマンスとは対照的に地道な作業が求められるが、黙々と筆を運ぶ先輩の背中を追い続けた。県総文では、自分なりのアレンジを加える「仮名創作」に挑戦。新型コロナウイルス感染症の拡大などで十分な時間を確保できない中、練習に励んだ。
 自然美や心の機微などを詠んだ「山家集」から8首を抜粋し、字面や行間のバランスを考慮して和紙にしたためた。顧問の大平沙依教諭(32)は片山さんについて「優しい線が武器」と太鼓判を押すが、創作には力強い線も必要となる。かすれやいきおいを効果的に出すために試行錯誤を重ね、1カ月がかりで県総文の出品作をものにした。
 受賞について「めちゃくちゃうれしい」と語る片山さん。今後、全国総文に向けて新たな作品を仕上げるため「県総文に出した作品よりうまく書けるようにがんばりたい」と決意を新たにしている。

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