聴覚障害者ら119円滑に スマホなどからウェブ入力 三木市消防本部が導入
2021/01/09 05:30
スマホ画面の操作で通報ができるようになる新システム=三木市消防本部提供
音声での119番が困難な聴覚、言語機能障害者が円滑に通報できるよう兵庫県三木市消防本部は4月から、「NET119緊急通報システム」の運用を始める。「火事」と「救急」の種別や発生場所を選べばつながる仕組みで、通報後はチャットで詳細をやりとりする。
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国は、発話が難しい障害者の通報をサポートするため同システムの導入に取り組んでおり、消防庁は昨年までの全消防本部整備を目指していた。三木市は今春から新たな通信指令システムの運用を始める予定で、同本部はそのタイミングに合わせて「NET-」を始めることにした。
消防庁によると、「NET-」では、スマートフォンやタブレット端末などを使ってウェブ上に表示された救急、火事、その他から内容を選択。次に自宅、外出先、よく行く場所として登録できる職場や実家を指定すると、現地の消防本部通信指令につながる。自宅やよく行く場所は事前登録した情報を用い、外出先の場合は、衛星利用測位システム(GPS)の位置情報を使って通報するという。
利用は聴覚や言語機能に障害がある人向けで、事前登録が必要。同本部は3月28日に説明会を予定しており、担当者は「多くの人に登録してもらい、迅速な通報へのツールとして有効活用してもらいたい」と話す。同本部警防課TEL0794・82・0119
(篠原拓真)