山田錦まつり今年も中止 参加者の「密」回避困難

2021/01/22 05:30

高級酒の試飲を楽しむ人たちでにぎわった山田錦まつり=2019年3月9日、山田錦の郷

 山田錦まつり実行委員会は3月13、14日に兵庫県三木市吉川町吉安の山田錦の館周辺で予定していた第26回山田錦まつりを中止することに決めた。新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、昨年に続いて開催を断念する。実行委事務局の吉川支所地域振興課は「会場のスペースを考えると、密の回避が難しい。安全性を最優先した」と説明する。 関連ニュース クラスター病院で新たな感染 計202人に 東加古川病院 感染者専用病棟に勤務の看護師が感染 明石市立市民病院 県内初、コロナ差別防止へ条例制定へ 加東市

 同まつりは、生産農家や市などでつくる実行委の主催。主に吉川町産の酒米山田錦で造った日本酒をPRし、灘五郷を中心とする酒造会社11社がそろう。高級酒の試飲ができることから、日本酒ファンが駆け付け、2019年は約9千人が訪れた。
 試飲のほかに豚汁などを提供するため、以前から会場にはアルコール消毒液を設置してきた。しかし、不特定多数の人が集まり、会場での密集が避けられない状況などから開催を見送る。同感染症で日本酒の消費量が減り、農家への影響も大きい。担当者は「別の方法で産業を振興できるよう検討していきたい」と話している。(篠原拓真)
【マップ】目で見る兵庫県内の感染状況

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