核問題、平和…子どもも考えて 「はだしのゲン」複製原画など展示

　平和について考えるイベント「ピースフェスタ明石」の展示会が１０日、アスピア明石（兵庫県明石市東仲ノ町）北館の７、８階で始まった。広島の原爆被害を描いた漫画「はだしのゲン」の複製原画展や、被爆して闘病中に鶴を折り続けた少女を紹介する「サダコと折り鶴ポスター」などがある。
　明石地労協人権平和センターなどでつくる実行委員会が２００５年から開いており、今回で２０回目。核問題を子どもにも考えてもらおうと、はだしのゲンの複製原画を広島平和記念資料館から借り受けた。
　複製原画は、１２枚のパネルに分けて配置した。原爆投下直後、皮膚が垂れ下がったまま歩く幽霊のような人々や、炎が迫る中でつぶれた家に家族を残してゲンと母親が逃げる姿が強烈な印象を残す。
　サダコと折り鶴ポスターは、広島で被爆し１２歳で亡くなった佐々木禎子さんの生涯を写真と共にたどる。ほかに、原爆投下後の広島、長崎の写真パネル展もある。同県三田市から来た中学２年生の男子（１３）は「人が当たり前のように死ぬ原爆や戦争は怖い。（ゲンの）絵から伝わってくるものがある」と話した。
　入場無料で１８日まで。午前９時～午後９時（１８日は午後５時まで）。１３日休館。１７日には午後１時から「戦争体験談の集い」、１８日午後１時からはアスピア明石北館９階で、講談師神田香織さんの講演会（有料）がある。同センター０７８・９１２・２７９７か実行委の狩郷さんＴＥＬ０９０・６３６８・５２６９
（森　信弘）