桂佐ん吉さんと吉の丞さん　兄弟弟子が神戸で落語会

　桂佐ん吉さんと桂吉の丞さんによる落語会が２４日午前１１時から、神戸市中央区浪花町の神戸朝日ホールで開かれる。「きょうだいのような仲ながら、永遠のライバル」と評価し合う関係で、神戸市内で２人だけの会を開くのは初めてという。
　故桂吉朝さん一門で、佐ん吉さんは２００１年、吉の丞さんは０２年に弟子入りした。故桂米朝さんの自宅で共に生活し、稽古に明け暮れた。
　キャリアは正反対の２人。佐ん吉さんは入門前から素人名人会に出場して話芸を磨いた一方で、吉の丞さんはネタを全く知らずに落語の世界に飛び込んだ。佐ん吉さんは「内弟子生活に笑いが少なかった中で、ひょうきんな吉の丞が入って来た。精神的に助けられた」と振り返る。
　吉の丞さんは「着物の畳み方から鳴り物まで、いろんなことを教えてもらった。お互いにない部分を補い合う存在」と語る。相手の存在に感謝しつつ、寄席の出番の多さやウケの反応に嫉妬し合う。佐ん吉さんは「やからこそ、２人だけの世界観がある。メリハリをつけて、お客さんを引き込むような公演にしたい」と語る。
　前売り２千円。神戸朝日ホールＴＥＬ０７８・３３３・６５４０（津田和納）