世界の楽曲と絵本を満喫 造形作家・新宮晋さんがコンサート
2021/08/30 05:30
「メヌエット」「虹の彼方に」などが演奏されたコンサート=郷の音ホール
「風の彫刻家」と呼ばれる世界的な造形作家で、絵本作家としても活躍する新宮晋さん(84)=兵庫県三田市=の「絵本コンサート」が29日、三田市総合文化センター・郷の音ホール(同市天神1)で開かれた。親子連れらが参加し、新宮さんが生み出した絵本のキャラクター「サンダリーノ」と一緒に世界の楽曲を楽しんだ。(土井秀人)
関連ニュース
絵本「おれは待っている」…飼い主を亡くした保護猫が幸せになるまでの話が「泣ける」 制作者の思いを聞いた
世界的な絵本原画のコンクール入選作品を紹介 イタリア・ボローニャ国際絵本原画展
捨てられた飼い猫は外では生きていけない 絵本「あるすてねこさんのおはなし」を出版した獣医師の思い
サンダリーノの名前は、サンダルを意味するイタリア語「サンダリ」と三田を掛けており、雷と一緒に落ちてきた不思議な宇宙人だ。現在は市の広報誌でも「三田の子どもたちへ」と題して連載している。
会場では、天井につられたサンダリーノの巨大バルーンがお出迎え。県立ピッコロ劇団の木村美憂さんが案内役を務め、フルート、パーカッション、ピアノの3人組「Surely Sally」が演奏を担った。
コンサートでは新宮さんの絵本を紹介しながら、オーストリアやメキシコなど各国の曲を演奏。合間には西アフリカ発祥の打楽器「ジャンベ」など、楽器を紹介するコーナーもあった。
後半には、新宮さんが県立有馬富士公園に構想している芸術・文化施設「地球アトリエ」を紹介。地球の未来や人間の生き方を考え、世界に発信する施設として、シアターやアトリエ、レストランなどを備える予定という。新宮さんは「地球アトリエは三田が世界と結びつく、アートと教育の施設となる。人生で経験したことの全てを注ぎ込みたい」と話していた。
訪れた女児(5)=三田市=は「映画で見た『リメンバー・ミー』の曲が楽しかった」。母(32)は「コロナでなかなか出掛けられないけど、夏休み最後の思い出になった。新しい施設も楽しみ」と笑顔だった。