草花や葉を煎じた「薬膳茶」いかが 大阪から宍粟へ移住の夫婦が開業

2021/12/04 05:30

薬膳茶を提供する店「サササ」を経営する山口洋介さん(左)、亜希さん夫婦=宍粟市一宮町上岸田

 草花や葉、木を煎じた薬膳茶を楽しめる店「サササ」が10月、兵庫県宍粟市一宮町上岸田の旧繁盛幼稚園にオープンした。2年前に大阪から移住してきた山口洋介さん(37)、亜希さん(36)夫婦が経営。カウンセリングをして体調や体質に合う茶を勧め、店内に喫茶スペースも備える。山口さん夫婦は「薬ではないので直接的な効果が出るわけではない」とした上で「毎日を軽やかに健やかに過ごす一助になれば」と話す。(村上晃宏) 関連ニュース “賞味期限は10分?”希少なバナナ使用の濃厚ジュース 横浜名物・崎陽軒が関西進出! 姫路の老舗弁当会社とタッグ 「関西シウマイ弁当」販売 お茶30円、スープ39円…賞味期限迫る商品を格安販売

■材料は自ら採取、栽培も
 洋介さんは園芸業界で働くうちに、植物の効能に興味を持つようになった。亜希さんが漢方茶に関する民間の講座を受けたことを機に、2017年に大阪市内で薬膳茶を提供する店を開いた。
 当時は漢方薬局から材料を仕入れていたが、次第に「材料も自分で育てたり採取したりして、最善の薬膳茶を提供したい」と考えるようになった。移転を模索していた時、知人に勧められた宍粟市の豊かな自然が気に入り、移住を決めた。
 19年11月、同市地域おこし協力隊員に任命され、一宮町に移った。この2年間は市内に生える野花の確認や薬草の自家栽培、旧繁盛幼稚園の改修などに取り組んだ。21年10月16日にオープンし、県外からも客が訪れているという。
 漢方医学の考えに基づき、数種類の草花や葉、木を煎じた茶を提供。自家栽培のショウガやウコン、ベニバナなどのほか、所有する田畑の近くに自生するヨモギやクリの葉、ネムノキの皮なども使う。草花や木は計約60種類に上るという。
 洋介さんは「普段の生活で疲れた思いを忘れられるような薬膳茶を提供したい」。亜希さんは「薬膳茶を通じて健康を見直す機会にしてもらえれば」と話す。
 常時販売する薬膳茶の材料は6種類あり、75グラム(約2週間分)で2810~3570円。ホームページで通信販売も受け付ける。カウンセリング料は初回2千円で、勧める薬膳茶の値段は相談内容で変わる。薬膳茶の喫茶は600円(湯のおかわりは自由)となっている。
 営業日や営業時間はホームページか写真共有アプリ「インスタグラム」で確認できる。カウンセリングや喫茶は予約制。問い合わせは同店のメール(info@sasasashiso.com)へ。

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