棚田の冷えた水、おいしい新米いち早く 田植え開始、半自動運転のハイテク機も登場

2022/04/21 05:30

自動で直進、旋回する「スマート田植え機」の実演を兼ねた田植え作業=たつの市新宮町千本

 兵庫県たつの市新宮町千本の東河内(とのごうち)地区で20日、田植えが始まった。棚田の冷たい水が米の味を良くし、消費者にいち早く新米を届けられるといい、他地区より1カ月以上早い。この日は農機具メーカーによる半自動運転の実演も兼ね、住民や市職員らが作業を見守った。 関連ニュース 先端技術でホウレンソウをスマート栽培 担い手確保や遊休農地活用へ 農業法人が新会社 レタス収穫期をAIが予測 気象予報活用、撮影写真で判断 農家作業など効率化へ キャベツ収穫量ドローンで計測? 「スマート農業」へ実験


 一帯の農地は、農業法人「フジ工房」が管理している。専業農家から法人化した藤本俊祥(としひろ)社長(36)によると、高齢や担い手のいない農家の依頼で、年2ヘクタールのペースで管理地が増え、現在は約31ヘクタールになった。
 半自動の「スマート田植え機」は、衛星利用測位システム(GPS)を利用する。ハンドルから手を離してもあぜに平行に直進して苗を植え、端まで行くと自動旋回する。
 さらに、無人で動く機種も実用化されており、藤本社長は「慣れていない人でも田植えができるなら利点が大きい」と興味を持った様子だった。(直江 純)

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