宍粟総合病院で8千人目の赤ちゃん 西播磨の公立で唯一出産対応 家族「信頼できるスタッフのおかげ」

2022/08/09 05:30

8千人目の赤ちゃんとなった石原桃亜ちゃんを抱く母の紗耶さん(左)ら=宍粟総合病院

 宍粟総合病院(兵庫県宍粟市山崎町鹿沢)で8千人目の赤ちゃんが誕生した。現在、西播磨では出産ができる唯一の公立病院で、近隣市町からも多くの妊婦を受け入れてきた。節目の赤ちゃんとなり、医師らから花束を受け取った両親は「信頼できる医師や看護師らのサポートのおかげ」と喜んだ。 関連ニュース 淡路島唯一の助産院が開業 産科不足「島内でお産を」 手厚いケアで1人目誕生 「分娩後ちょっとハイになったわ」優しく褒められた出産時のエピソードに「私も書いた!」と共感の声 最期の言葉は「息できない」 無痛分娩医療事故

 同病院は1975年、組合立宍粟郡民病院として発足。99年に公立宍粟総合病院となり、産婦人科を開設した。西播磨地域で出産ができる産婦人科を備えた病院は、ほかに民間の赤穂中央病院のみで、宍粟総合病院では派遣を含めた医師6人と助産師13人らの医療体制を整える。
 2021年度に同病院で生まれた子どもは217人。出生数は減少傾向にあるが、半数は市外からの妊婦といい、地域医療を支える拠点となっている。
 8千人目の赤ちゃんは、石原玄基(はるき)さん(30)と紗耶さん(29)=宍粟市=の2人目の子どもで長女の桃亜ちゃん。7月23日に3040グラムで生まれた。長男の亜凰(あお)ちゃん(1)も同病院で出産したという。
 退院した28日、病院関係者から花束を受け取った石原さん家族。時折ぱっちりと目を開け、ちゅぱちゅぱと口を動かす桃亜ちゃんを見て、亜凰ちゃんもにっこりと笑う。紗耶さんは「優しい子に育ってほしいな」と話し、桃亜ちゃんを優しく抱いた。(村上晃宏)

神戸新聞NEXTへ
神戸新聞NEXTへ