「すごい賞もらっちゃった」小学生姉妹が迷子の5歳児保護 散歩中に声かけ警官に引き渡す

2022/08/25 05:30

のじぎく賞を受けた可藤唯羽さん(前列中央)と心羽さん(同右)。両親と妹の前で誇らしげだった=たつの市龍野町富永、たつの署

 迷子の5歳男児を保護して警察官に引き渡したとして、兵庫県たつの市立揖西西小6年の可藤唯羽(ゆいは)さん(11)と5年の心羽(ここは)さん(10)姉妹に県の善行賞「のじぎく賞」が贈られた。伝達式で村本三千雄・たつの署長は「素晴らしい行動。将来はぜひ警察官に」とラブコールを送った。 関連ニュース 「助けるのは当たり前」小2男児が迷子の3歳児保護 1人で心細そうな様子見逃さず声掛ける 尼崎北署が感謝状 小5女児が意識不明の女子高生救う「無事でよかった」 8歳男児「岡山まで行きたい」大阪から家出、兵庫のJR相生駅で保護 家族から行方不明届

 7月14日午後6時半ごろ、2人が自宅近くの住宅街を散歩していると、幼い男の子が1人で「ママがいない!」と泣いていた。声をかけたが、自分の家が分からないという。
 近所だと思って一緒に捜し歩いてみたが、家はなかなか見つからない。困り果てていたところ、白いスクーターの制服警察官を見つけた。署員は近くで別の件を処理しており、姉妹は駆け寄って「迷子です」と声をかけて引き渡した。
 男児は、連絡を受けて到着したパトカーに乗せられ署に向かうところだったが、男児を捜していた母親がパトカーを呼び止め、無事、再会できた。男児は母親が下の子をあやそうと外に出た数分間に1人で外に出てしまったという。
 村本署長は「富山県では2歳児の捜索が続いている。スピード解決できてよかった」と喜び、姉妹の母・紗織さん(44)は「帰りが遅いと怒ろうと思ったら逆にほめることに」とにっこり。姉妹は憧れの白バイにまたがらせてもらい「すごい賞をもらっちゃった」とはしゃいでいた。(直江 純)

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