産卵ピーク、メスに群がる「さびアユ」 神戸・住吉川

2019/12/16 11:29

背が黒くなり腹部が朱色になったオスのアユ=神戸市東灘区の住吉川

 神戸市東灘区の住吉川で、アユの産卵がピークを迎えている。腹に卵を抱えた1匹のメスに、婚姻色を身にまとう「さびアユ」と呼ばれるオスが群がっている。 関連ニュース 全国各地のアユ、食べ比べ 日本一は岐阜の和良川 伝統のなれずし、今年もおいしく 矢田川産アユで夫妻手作り 香美・村岡の道の駅で販売 アユ、大きく育ってね 香美の矢田川 児童や香住高生らが稚魚放流

 住吉川では、兵庫県神戸土木事務所や自然保護団体などが協力し、2011年から16年までにアユが遡上できる魚道を12カ所整備。生息数は1万数千匹にまで増えているという。
 須磨海浜水族園(同市須磨区)によると、アユは秋になると産卵のために下流に移動する。水温が下がり、日照時間が短くなる秋から冬になると、オスの背中は黒く、腹は朱色の婚姻色に。川底の石などに産み付けられた卵は、半月ほどでふ化。稚魚は海で育ち、来年4月から5月にかけて川をさかのぼる。(中西幸大)

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