県内でのロケ撮影支援 県がエキストラ事前登録制度

2020/02/05 06:40

南あわじ市の慶野松原であった映画「引っ越し大名!」のロケ。近隣住民もエキストラで参加した(淡路島フィルムオフィス提供)

 兵庫県内に映画やテレビの撮影を誘致している「ひょうごロケ支援Net(ネット)」は2020年度、エキストラ出演を希望する県民らに事前登録してもらう制度を始める。制作側の多様なニーズに素早く応えてロケを増やすとともに、住民らが一体となって地域を盛り上げることで地元愛を深める機運につなげる。(佐伯竜一) 関連ニュース 特別公開、姫路城の小天守や渡櫓 「夢を追った」幕末の志士描いた映画のロケ地エリアも 「燃えよ剣」上映会やトークイベント 映像撮影支援団体・姫路FC 姫路フィルムコミッション20年、ロケ1900件超す ラストサムライ、るろうに剣心…「時代劇の聖地」


 同ネットは06年に設立。県内各地のロケ誘致団体や市町などが加盟し、県が事務局を務める。撮影場所の紹介や周辺の情報提供、ロケ時の案内などを担う。
 同ネットなどによると、県内では近年、ロケが増加傾向で、18年度は同ネットや神戸、姫路、淡路の団体が計300件以上を実現させたという。
 エキストラの登録は神戸、姫路、淡路の団体が取り組み、それぞれ約1万人、1500人、500人が参加。多くはボランティアで交通費も出ないが「わがまちの作品に携わりたい」と数百~千人規模で協力するケースもあるという。
 同ネットが募集を始める時期は未定だが、ウェブサイトからメールで登録を受け付け、撮影が決まり次第、制作側から時期や場所、人物像といった条件を連絡する。
 同ネットは海外からのロケも増やそうと、20年度は台湾の映像作品の催しに初出展したい考えだ。
 県観光振興課は「兵庫は都市と海、山が近接するなど、さまざまなシーンに対応できる。地元からのエキストラ参加を促し、映像で魅力を広めたい。国内外に『兵庫はロケしやすい』と知ってもらえたら」としている。

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