往来自粛は「感染爆発」備えた予告編 新型コロナ

2020/03/21 07:00

勝田吉彰・関西福祉大教授

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、兵庫県と大阪府知事が往来の自粛を求めた3連休が、20日からスタートした。往来自粛の要請について、どう受け止めればよいのか。関西福祉大(赤穂市)の勝田吉彰教授(渡航医学)に聞いた。 関連ニュース 「手に触れる物はすべて汚染している」 ドアノブの危険性指摘 消毒用アルコールがないときは 医科大の主任教授がアドバイス 市民や企業困惑「急すぎる」 兵庫-大阪の往来自粛 感染者多く理解の声も

 「往来自粛の要請は内容がショッキングで、イベントの自粛要請に耳を貸さない人にも届くだろう。特にこの連休中、感染予防の警戒感を強めるという意識が市民に高まり、新たなクラスターができる可能性を減らす効果はあると思われる。一方、電車も通常通り動いている中、実効性には疑問もある。
 往来自粛の要請期間を『当面』とした兵庫県は、感染者の増加が落ち着くまで、なかなか解除しにくくなるかもしれない。今後仮に『感染爆発』と呼ばれるような状態が生じた際には、通勤通学にさえ自粛要請をかける事態も予想され、今回はその“予告編”と捉えてもいいかもしれない」
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