補償あるなら休みたいが… 映画館、休業要請に悲痛の声

2020/04/13 14:30

「ソーシャル・ディスタンス」を保つため間を空けて座るよう、目印を付けた客席=神戸市兵庫区新開地1、パルシネマ

 「休業補償があれば、すぐにでも休みたいが…」。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、兵庫県が民間施設への休業を要請する方針を固めたのを受け、対象に含まれる見通しとなった街の映画館からは悲痛な声が漏れた。 関連ニュース 神鉄粟生線、赤字6億5600万円 旅客収入、利用者数コロナ禍前戻らず 24年度、全線ではプラス 【酷暑人出減】鈍る消費、はらむ健康不安 外出抑制「コロナ禍同様」 三木市の歳出増、過去2番目の規模 物価高騰、人件費上昇など影響 24年度決算見込み

 神戸・新開地の名画座「パルシネマしんこうえん」。通常135席のところを50席の利用にし、観客には間を2席ずつ空けて座ってもらっている。他にも、1日5回の上映回数を4回に減らす▽換気の徹底▽アルコール消毒▽出勤者を減らす-など打てる手は全て打ってきた。
 支配人の小山岳志(たかし)さん(35)は「ここをつぶさずに済み、従業員に給料を支払えるなら、すぐにでも休む」と話すが、県は休業に伴う補償は見送る予定。要請に応じて閉館が長引けば、経営は立ちゆかなくなるが、それも視野に入れざるを得ない状況だ。「願いは一つだけ。新型コロナの終息後、通常の営業を再開すること」と訴える。(山崎 竜)
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