神戸市児相、小6追い返し 来所に複数人で対応へ

2020/05/14 06:30

神戸市役所=神戸市中央区

 神戸市中央区の市こども家庭センター(児童相談所)で今年2月、真夜中に訪れた当時小学6年の女児が、夜間・休日の業務を委託するNPO法人の職員に追い返された問題で、神戸市は13日、再発防止策などをまとめた報告書を公表した。 関連ニュース <視>神戸・長田のベトナム人 難民「ボートピープル」らが寺院立ち上げ 甲南医療センター過労自殺 遺族が会見「医師を守れない病院に患者を守れるのか」 「数学・理科甲子園ジュニア」須磨学園中が優勝 準優勝は明石市立大久保中

 報告書は問題が起きた要因を、委託業務の範囲が曖昧▽市の委託先へのサポートが不十分▽体制の検証や見直しを行ってこなかった-などと指摘。
 市は同法人との契約を5月末で終了する。6月以降は、夜間・休日の電話相談を新たに福祉専門職員のいる団体に業務委託。来所の受け付けは別の団体に委託し複数人で対応する。来所者相談は同センターの一時保護所の職員が担う。
 夜間・休日の業務は、電話相談や来所者相談など複雑で多岐にわたるが、これまで交代勤務のNPO法人職員が1人で対応し、市職員に取り次ぐなどしてきた。
 昨年度、同センターの夜間・休日の電話対応は4009件で、民間委託を始めた2005年度の1・4倍。児童虐待に関する相談は年々増え、全国の児相が電話相談体制を強化する中、神戸市は体制を変えなかったという。(長谷部崇)

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