アマビエ、人魚のミイラ… 歴博で「驚異と怪異」特別展 姫路
2020/06/23 11:54
公開された妖怪「アマビエ」を描いた江戸時代の刷り物(京都大学付属図書館蔵)
世界中の怪物たちを集めた特別展「驚異と怪異-モンスターたちは告げる」(神戸新聞社など主催)が23日、兵庫県姫路市本町の兵庫県立歴史博物館で始まった。疫病を払うとされる妖怪「アマビエ」が描かれた、唯一現存する江戸時代の刷り物も公開。ユーモラスな姿に、来場者らが新型コロナウイルスの収束を願った。
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国立民族学博物館(大阪府吹田市)の所蔵資料を中心に、竜や怪鳥、一角獣など想像上の生き物を含めて計245点の絵や像が展示されている。コロナ禍のため、当初の予定より約2カ月遅れの開幕となった。
会場には、オランダの「人魚のミイラ」やメキシコの「虎仮面」など、各国を代表する怪物が並ぶ。アマビエの図は1846(弘化3)年の刷り物で、現存するのはこの1枚のみ。その絵姿を見れば病気を免れるとされ、コロナ禍で注目度が一気に上昇したことからスペースを広げて展示している。
姫路市から訪れた男性(80)は「青森の娘が先月、アマビエをかたどったねぷたの写真を送ってくれた。私が実物を見たから、わが家は安心ですね」とほほ笑んだ。
8月16日まで、原則月曜休館。大人千円。同館TEL079・288・9011
(平松正子)