熊谷守一生誕140周年 独自の画風背景探る 伊丹市立美術館
2020/06/24 06:45
熊谷守一の代表作「稚魚」=伊丹市宮ノ前2
生誕140周年を迎えた画家、熊谷守一(1880~1977年)の展覧会「熊谷守一展 わたしはわたし」(神戸新聞社など主催)が23日、兵庫県伊丹市宮ノ前2の市立美術館で始まった。会場には代表作の「猫」や「稚魚」など約180点が並ぶ。7月31日まで。
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「モリカズ様式」と呼ばれるシンプルな画風で知られる熊谷。「仙人」のように世間離れしたイメージが定着しているが、展覧会では生涯や日常をテーマに、人間味あふれる部分を知ってもらおうと、両親の肖像画などで家族関係や暮らしぶりを紹介する。
生涯通じて描き続けた「裸婦」は、紙にペンで描かれたものから、絵の具を板に直接出して描いたものまで数十枚がそろう。熊谷が新たな画法に何度も挑戦し、独自の画風を生み出した努力が見て取れる。「猫」は単純な線と色だけで、穏やかな表情やのんびりした体勢を表現している。
夫婦で訪れた男性(62)=大阪府豊中市=は「代表作の猫はシンプルな絵だが、表情から猫の性格まで分かる気がする。開催を心待ちにしていた」と話していた。
一般800円。大学・高校生450円。小中学生150円。午前10時~午後6時(入館は同5時半まで)。月曜休館。(村上貴浩)