木村が封じ手 藤井の踏み込み、局面が一気に緊迫

2020/07/01 20:08

王位戦第1局で、立会人の谷川浩司九段(手前)に封じ手を渡す木村一基王位(右)。左は藤井聡太七段=1日午後、愛知県豊橋市、ホテルアークリッシュ豊橋

 将棋の木村一基王位(47)に藤井聡太七段(17)が挑戦する第61期王位戦7番勝負(神戸新聞社主催)の第1局が1日午前9時、愛知県豊橋市の「ホテルアークリッシュ豊橋」で始まり、午後6時2分、後手番の木村が54手目を封じて初日の戦いを終えた。 関連ニュース <今週のイチオシ>「天使の跳躍」七月隆文著 中年棋士の挑戦描く傑作 藤井の封じ手は「1八同香」 難解な中盤、長期戦の様相 王位戦第3局2日目 将棋王位戦第4局、豊島の封じ手「8六銀」 副立会人「度肝を抜く一手」

 序盤は藤井が得意とする角換わりの戦型を、木村が受けて立った。木村が前例の少ない5二玉(42手目)で揺さぶると、藤井は1時間半の長考で2四歩(43手目)と攻勢に。
 木村が桂の守りと飛車取りを狙った攻防手の9二角(52手目)を放つと、再度長考した藤井は飛車取りを恐れず7三歩成(53手目)と踏み込み、局面は一気に緊迫している。
 立会人の谷川浩司九段(58)は「木村王位が準備した作戦に藤井七段が強い手順で応じた印象だ。7三歩成の踏み込みは、自信がないとできない。じっくりした戦いになると思ったが、2日目の早い段階で終盤戦になりそうだ」と話した。
 持ち時間各8時間のうち1日目の消費時間は、藤井が3時間57分、木村が3時間半。2日目の2日は午前9時に再開する。対局の模様は神戸新聞NEXTで中継する。
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