障害者の農業参入を促進 県がインターン助成、技術指導

2020/07/17 06:50

兵庫県庁=神戸市中央区下山手通5

 農業を障害者の雇用の場として生かす「農福連携」を進めようと、兵庫県は本年度、インターンシップを受け入れる農家への助成制度を設け、福祉事業所が農業参入を促すよう助言する体制づくりを進める。障害者の経済的自立と、農家の高齢化に伴う後継者不足の解消を狙う。 関連ニュース 障害者の雇用拡大、協力を要請 兵庫労働局など県経営者協会に 障害者がより輝ける社会に 就労支援充実へ、県知事選論戦に期待 「農福連携」で綿花栽培スタート 加古川の会社と障害者事業所

 県は、福祉事業所などを、農業の担い手として障害者が働きながら技能や知識を習得するための「就労継続支援事業所」などとして機能させたい考えだ。
 インターンでは、県内の農地30カ所で約1週間の就労体験を実施。事業所指導員が障害者に仕事を頼む際の注意点などを農家に説明し、受け入れた農家には3万円を上限に助成する。
 また、障害者が農業に触れる機会を増やすため、福祉事業所も農業参入のための施策に取り組む。JAや農家、自治会、行政機関などでつくる支援協議会が、農地や販路の確保、農産物の選定に関する手法などをアドバイスする。
 さらに農業用機械の購入費などに上限200万円を助成し、篤農家を派遣して技術指導も行う。
 県ユニバーサル推進課は「単なる体験にとどまらず、障害者の仕事として確立するのが目的。そのために、基礎を訓練する機会を広げたい」としている。(佐藤健介)

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