【医師おすすめ!お手軽健康レシピ】高野豆腐粉のキッシュ
2020/08/08 11:24
「高野豆腐粉のキッシュ」。高野豆腐の風味が野菜やチーズと調和し、口当たりがよい
 「医師おすすめ! お手軽健康レシピ」では、4回シリーズで、「骨粗しょう症」の予防につながる料理を紹介しています。3回目は、高野豆腐粉を使った播磨の郷土料理を、フランスのパイ料理風にアレンジした「高野豆腐粉のキッシュ」。疾病予防に効果的な栄養素や運動についても解説します。(記事・井川朋宏、写真・後藤亮平)
          
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〈材料(2人分)〉
高野豆腐の粉 20グラム
卵 1個
牛乳 70ミリリットル
塩 小さじ1/8
こしょう 少々
ツナ缶 70グラム(1缶)
ハム 20グラム(2枚)
缶詰コーン 20グラム
ピーマン 20グラム(小1/2個)
プチトマト 60グラム(4個)
細切りチーズ 36グラム(とろけるチーズ2枚)
〈つくりかた〉
1 ボウルに高野豆腐の粉を入れて塩、こしょうを振り、卵を割り入れて箸で軽く溶く。牛乳を3回に分けて加え、よくかき混ぜる=写真3枚目
2 さらにツナ缶と缶詰コーンを入れて軽くかき混ぜる。油を含ませたキッチンペーパーで拭いたグラタン皿に入れる。
3 プチトマトをそれぞれ1/4に切り、ピーマンとハムは1センチ角に。
4 切ったプチトマト、ピーマン、ハムを上にのせ、電子レンジ(600W)で1分加熱し、卵液が均一になるよう混ぜる=写真4枚目
5 ラップを軽くかけて、電子レンジ(600W)でさらに3分半~4分加熱する。
6 ラップを剥がしてチーズをのせ、オーブントースター(200度)で2分焼いてチーズを溶かす。
■カルシウム取って適度な運動を 佐藤友亮・神戸松蔭女子学院大教授
 骨粗しょう症を防ぐために、最も大事な栄養素は、骨をつくる材料になるカルシウムです。日本人は主に魚から摂取しています。しかし、食品からカルシウムを吸収するのは難しいと言われます。その吸収作用を高め、日光浴でも得られるビタミンDが不可欠となります。
 ほかに、納豆や緑黄色野菜に含まれ、骨の形成を促すビタミンKが必要です。タンパク質も、筋肉のもとになるので、骨を周りから支えることにつながります。
 食事面だけでなく、生活が不活発だったり、運動量が低下したりすると、疾患の要因となります。60代ながら、骨密度による「骨年齢」では90歳や100歳といったケースもあります。特に閉経後の女性や高齢者らは、ウオーキングを習慣化することで、骨に一定の負荷をかけることが必要です。こうして骨密度を上げることで、骨折につながる転倒のリスクを減らしましょう。
 日本骨粗鬆(そしょう)症学会などは、「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン 2015年版」を公表しています。その中で示された40歳以上の年代別有病率によると、80代女性が最も割合が高く、腰椎で診断すると半数近く、大腿(だいたい)骨頸部(けいぶ)では6割以上にも上っています。
 発症した場合、治療薬としては、カルシウムの吸収を促進する「活性型ビタミンD製剤」や、破骨細胞に作用し骨量の低下を抑える「ビスホスホネート薬」などがあります。
◇協力 神戸松蔭女子学院大教員 橋本沙幸さん、片平理子さん、橘ゆかりさん、小林利寛さん、作田はるみさん