神戸で19日からイスラーム映画祭 日本初公開も

2020/09/17 10:03

「ゲスト:アレッポ・トゥ・イスタンブール」のワンシーン

 映像を通じ、イスラム文化圏で暮らす人々の考え方を知ることができる「イスラーム映画祭5」が19~25日、元町映画館(神戸市中央区元町通4)で開かれる。日本初公開作5本を含む計13本を上映する。 関連ニュース 兵庫県宝塚健康福祉事務所の職員1人が感染 新型コロナ 神戸で新たに89人感染、2回目の宣言解除後で最多 新型コロナ 樹齢300年のイトザクラ、「治療」で元気に 有馬・善福寺

 「アル・リサーラ/ザ・メッセージ アラブ・バージョン〈デジタル・リマスター〉」はイスラムの起源を描く3時間27分の歴史超大作。ハリウッドで作られた英語版が1977年に日本でも公開されたが、アラブ人俳優を使い、アラビア語でアラブ世界向けに作られていたバージョンが同時平行で作られており、それを今回、日本で初めて上映する。
 スペイン製作、日本初公開のドキュメンタリー映画「銃か、落書きか」は日本初公開。モロッコに領土の大半を占領され続けるアフリカ北西の「西サハラ」で、抵抗運動を続ける人々の実情を伝える。2016年の作品。
 同じく初公開の「ゲスト:アレッポ・トゥ・イスタンブール」(17年、トルコ、ヨルダン)は、シリア難民の少女と、彼女を守ろうとする女性の目を通して難民の苦悩を描き、人間の尊厳とは何か、を問いかける。
 実話を基にした児童婚に抵抗する少女の物語「私はヌジューム、10歳で離婚した」(14年、イエメン、UAE、フランス」など、過去4回の映画祭で話題となった5本も上映する。
 主催する藤本高之さん(48)は「西アフリカや南米など、これまで開催してきた中で最も広範囲の地域から作品を集めた。より多角的にイスラム世界について知ってもらえたら」と話している。
 一般1500円など。ジャーナリストや研究者によるトークセッションも予定している。元町映画館TEL078・366・2636
(片岡達美)

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