不適切ケアの特養運営法人 職員が労組結成し訴え

2020/09/30 22:21

不適切ケアがあった福祉施設で職員らと労働組合を結成し、実態を訴える男性(右)=神戸市兵庫区

 不適切なケアが判明した神戸市灘区の特別養護老人ホーム「きしろ荘」や、同施設を運営する社会福祉法人「六甲鶴寿園」(岸本圭子理事長)の他施設で長時間労働やパワーハラスメントが横行しているとして、労働組合を結成した法人職員らが30日、市内で会見した。法人は残業代未払いなどで労働基準監督署から是正勧告を受け、すでに報告書を提出したというが、組合側は「内容は虚偽と確認した」と指摘した。 関連ニュース 「パワハラで精神障害」長時間労働も訴え 不適切ケアの特養職員が労災申請 マクドナルド勤務から看取り士へ 250人の最期に立ち会い感じた「死」とは 老人ホームで90代男性が孤独死 施設側2週間気付かず

 労組は全国一般兵庫地方労組の支部として8月に結成。会見には委員長の男性事務職員が出席した。
 労組によると、法人は3月と9月に神戸東労基署から時間外労働の割増賃金の未払いなどを是正勧告されたという。労組が報告書を入手し、内容を確認したところ、報告書に記載のある職員の聞き取り内容について、該当する職員らは「そんな証言はしていない」と話したという。
 また、労働時間の管理については一時、タイムカードが導入されたが、「超過勤務が明確になるなどとして手書きになり、是正勧告後も改善していない」と訴えた。
 きしろ荘の施設長で法人理事の男性については、長時間叱った職員が精神障害で労災申請するなどパワハラも指摘されるが、委員長は「加害者であり被害者のようなところがある。施設長にも管理責任があるが、全く機能していなかった」とした。(上杉順子)

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