兵庫県、ジョブコーチの条件緩和 障害者の職場定着促進へ

2020/10/17 12:26

兵庫県庁=神戸市中央区下山手通5

 兵庫県は、障害者の円滑な就労をサポートする「ジョブコーチ」について、就任条件を緩和し、障害者施設の勤務経験者などが約1週間の国の養成研修を受ければ、活動できるようにする。人員不足を補い、精神や発達にハンディがある人らの職場定着を支える。 関連ニュース 障害者の雇用拡大、協力を要請 兵庫労働局など県経営者協会に 障害者がより輝ける社会に 就労支援充実へ、県知事選論戦に期待 「農福連携」で綿花栽培スタート 加古川の会社と障害者事業所

 ジョブコーチは、障害者に同僚との接し方や作業の効率的な進め方などを助言。力を発揮しやすい作業を事業主に提案する。社会福祉法人が派遣したり、社員が自社の障害者らを支援したりする。勤務先で別業務を兼務することも多い。
 従来は、養成研修に加え、福祉関係法人に1年以上勤務する現職であることなどが就任条件だった。今後、県は、特別支援学校教員OB、障害者施設の元職員、企業の障害者雇用の担当経験者らも対象として想定しており、2021年1月の活動開始を予定する。
 ジョブコーチ初心者の増加に備えて、県社会福祉事業団に相談役となるベテランの「専任ジョブコーチ」を配置した。多様なケースに対応した経験から、障害特性に応じて離職や転職を防ぐためのノウハウなどをアドバイスする。
 また県は、障害者雇用を推進する、企業の「特例子会社」の運営経験者らをアドバイザーに委嘱した。子会社設立などの相談業務に当たってもらう。(佐藤健介)

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