神戸市立医療センター西市民病院でクラスター 医師や患者ら9人感染
2020/11/25 20:49
神戸市立医療センター西市民病院での新型コロナウイルス感染者確認を説明する市幹部ら=25日午後、神戸市役所(撮影・伊田雄馬)
神戸市は25日、市立医療センター西市民病院(同市長田区)の入院患者や医師、看護師の計9人が新型コロナウイルスに感染し、院内でクラスター(感染者集団)が発生したと発表した。このうち60代の男性患者が呼吸困難の状態で重症といい、他の8人は軽症か無症状。同病院は新たなコロナ患者を含む発熱外来や救急の受け入れを一時休止している。
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市や同病院によると、救急外来に訪れた陽性患者の処置をした40代女性看護師と20代男性医師の感染が22日に判明した。この患者の隣のベッドにいた60代の男性患者も感染。同じ病室の3人も陽性となったことから病棟が同じ患者と職員に検査を広げ、感染者は9人に増えた。計152人が陰性とされたが、うち職員12人は感染者と接触があったとして2週間の自宅待機にしたという。
病院は24日から、発熱外来と救急の患者対応を停止。まだ他に患者と職員計二十数人の検査結果が分かっていないが、早ければ数日以内に休止している診療機能を再開できるとしている。市内の医療提供体制について、会見で伊地智昭浩・保健所長は「直接的な影響はない」と強調した。
感染した入院患者はいずれも呼吸器系の基礎疾患があり、マスク着用が難しかったという。同病院の有井滋樹院長は「感染防護は非常に細かくやってきたが、完全に隙間なくやるのは容易なことではないと痛感した」と述べた。(初鹿野俊)
【特集】目で見る兵庫県内の感染状況