兵庫県知事選 元加西市長の中川暢三氏が立候補表明

2020/12/23 19:00

兵庫県庁=神戸市中央区下山手通5

 来年夏に予定される兵庫県知事選で、元兵庫県加西市長の中川暢三氏(65)が23日会見し、無所属で立候補することを表明した。「有権者が政治の現状をチェックできる絶好の機会。政策本位の選挙がしたい」と強調。県から市町への分権に注力し、権限や予算、人材の移譲を進める方針を示した。(紺野大樹) 関連ニュース 安倍前首相「私なら1月解散」 野田聖子幹事長代行らと会食 兵庫県知事選 元加西市長、中川暢三氏が立候補へ 次期兵庫県知事選挙 自民、金沢副知事支援の方針

 中川氏は加西市出身。2005年から同市長を2期6年務め、12年には公募制度で大阪市北区長に起用された。16年の東京都知事選、17年の兵庫県知事選や神戸市長選、昨年は三田市長選などに立候補し、いずれも落選した。
 県から市町への権限移譲について「分権を進めれば、自治の大切さが分かり、市民の意識が変わる。そうすれば政治が良くなる」と指摘。県内で複数の政令市設置を目指すほか、デジタル地域通貨の導入、副知事や教育長の公募を実施する考えも明らかにした。
 来年7月末の任期満了での退任を表明した5期目の井戸敏三知事について、中川氏は「実績は正当に評価する」と述べる一方、「次の時代に向かう自治体経営をするべき時期に来ている」とし、県政の刷新を訴えた。
 次期知事選では、県議会最大会派・自民党が近く、金沢和夫副知事(64)に立候補を要請する予定。日本維新の会なども独自候補の擁立を検討している。
 会見での中川氏の主な発言は次の通り。
 -立候補の動機は。
 「行政のイノベーション(革新)が最大のテーマ。民間、役所(市長)、政策研究で培った経験を県政に反映させる。政党などの思惑で候補を擁立するのはおかしい。政策を戦わせ、兵庫を元気な県にしたい」
 -どんな政策を訴える。
 「意思決定を迅速化し役所の生産性を高める。減税や規制緩和、ICT(情報通信技術)による事務効率化などに取り組む。県外や世界から企業を誘致したい。知事報酬は半額にする」
 -新型コロナウイルスへの対応は。
 「感染防止策の徹底を訴え早期収束を図った上で、経済の停滞解消や医療現場支援などの政策を進める」
 -前回知事選を含め多くの選挙に立候補してきた。
 「選挙マニアではない。ただ、孤軍奮闘でも有権者に政策を訴え続けることが重要」

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