年明け新型コロナ感染急増で一転 連日200人超え決断 緊急事態宣言、兵庫も要請へ

2021/01/08 23:55

飲食店への時短要請などについて説明する兵庫県の井戸敏三知事=8日夕、兵庫県庁(撮影・後藤亮平)

 兵庫県が新型コロナウイルス感染抑止のため、大阪府、京都府とともに3府県で政府に緊急事態宣言の再発令を要請することを決めた。兵庫県の井戸敏三知事、大阪府の吉村洋文知事ともに宣言発令の要請には慎重な姿勢だったが、急速に方針転換した形だ。井戸知事は「3日連続で最多を更新し、4日連続で200人を超えるまでの発症者は全く頭になかった」と感染者が爆発的に急増したことを理由に挙げた。 関連ニュース 緊急事態宣言 兵庫、大阪、京都も要請へ 新型コロナ感染拡大受け 神戸市、成人式の延期を発表 市長の「中止」投稿から一転 ツイッターで「成人式中止」 市長投稿に賛否の声

 大阪府、京都府が既に出していた飲食店への時短営業要請についても、井戸知事はこれまで否定的だった。5日にあった関西広域連合の会合後の会見では、地域的なクラスター(感染者集団)が発生していない状況を示し「効果の見極めが必要で、今の段階ではやる状況にない」としていた。
 それからわずか3日。8日の対策本部会議後の会見では「大阪、京都、兵庫ともに感染者が過去最多を更新するほど感染が深刻化したことに加え、緊急事態宣言の再発令を要請するのであれば、兵庫でも大阪や京都と同様の時短要請をする必要がある」と説明した。
 京都府は京都市の一部飲食店を対象とした11日までの時短営業要請を2月7日まで延長。大阪府も大阪市内が対象の時短営業などの要請を延長した。これに兵庫も追随し、12日から神戸など4市で午後9時までの時短営業要請を決めた。
 井戸知事は「マスクを外して長時間過ごす飲食が原因となり、家庭や職場に感染が持ち込まれているのでは。飲食の機会を少しでも減らすことを考えた」「県民に強いメッセージを届ける意味合いもある」などと説いたが、またしても、発信力で勝る大阪主導で対応が決まった印象も残した。(藤井伸哉)
【特集】目で見る兵庫県内の感染状況

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