新型コロナから回復した高齢者の転院先確保へ独自の支援金 明石市、専用病床ひっ迫で

2021/02/05 19:27

明石市役所=明石市中崎1

 兵庫県明石市は5日、新型コロナウイルスから回復した高齢者らの転院先を確保するため、患者を受け入れる民間病院に市独自の支援金100万円を助成すると発表した。症状が改善した患者の転院先が見つからず、市内のコロナ専用病床がひっ迫する事態が常態化しており、6民間病院と提携する方向で調整している。 関連ニュース PCR4回目で初めて陽性に クラスター発生施設勤務の女性 マスク会食「着脱は2時間で65回」 実際に試して分かった効果と課題 病床数が全国ワースト3位 新型コロナで兵庫県、10万人当たりの格差最大5倍

 市によると、年末年始に市内の高齢者施設でクラスター(感染者集団)が発生し、高齢者の入院患者が急増。市内で唯一、中等症・軽症者を受け入れている同市立市民病院では、入院待ちが20人以上になることがあったという。
 高齢患者は退院基準を満たしても体力の低下でリハビリが必要だったり、基礎疾患があるために引き続き医療支援を受けたりするために院内にとどまる事例が増えたのが理由。支援金は医療資材や人員確保の経費に充ててもらう。1人でも受け入れる病院が対象で、現時点では市内の6病院で十数床を確保できる見通し。
 泉房穂市長は会見で「このままでは市民病院で治療や手術を受ける他の病気の患者にも支障が出かねない。民間病院には可能な限り協力してほしい」と訴える。(吉本晃司)
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