新型コロナ変異株、兵庫でクラスター 渡航歴なしの4人
2021/02/09 21:55
神戸新聞NEXT
新型コロナウイルスの変異株に感染した兵庫県の5人のうち4人について、厚生労働省は9日、クラスター(感染者集団)が発生したとして、県と連携して調査を進めることを明らかにした。4人はいずれも県内の保健所の管轄という。
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厚労省は8日、英国で感染が広がっている変異ウイルスに、兵庫県内の10~80代の男女5人が感染したと発表。このうち4人はいずれも海外渡航歴がなく、渡航者との接触もなかった。海外渡航者と関係がない変異株のクラスターは、関西2府4県で初めて。
厚労省や県によると、4人のうち80代女性が入院中。残りの3人は自宅などで待機中だが、いずれも軽症という。誹謗中傷の恐れがあるとして、4人の関係性や居住地などは公表していない。残り1人は、関西空港の検疫で昨年12月に感染が判明した女性の濃厚接触者だった。
県などは、検体内のウイルス量が多い場合、県内4カ所にある地方衛生研究所で変異株の簡易検査を実施。疑いが強ければ、検体を国立感染症研究所に送って調べているという。
英国由来の変異株は、感染力が1・7倍になるとの報告があるが、厚労省や県の担当者は「変異株は感染が拡大しやすい可能性があるが、感染対策や患者への対応は同じ。3密を避けたり、マスクをしたりといった防止策を徹底してほしい」と冷静な対応を呼び掛けた。(藤井伸哉)
【特集】目で見る兵庫県内の感染状況