肺がん見落とし男性死亡 遺族側と1350万円で和解
2021/03/25 22:48
兵庫県立尼崎総合医療センター=尼崎市東難波町2
兵庫県は25日、県立尼崎総合医療センター(尼崎市)で男性患者の肺がんを見落とした問題で、遺族側と1350万円で和解したと発表した。男性は診断が3年遅れ、手術できない状態まで症状が悪化。昨年11月に80代で死亡したという。
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県病院局によると、男性は2017年9月、十二指腸がんの術後観察でコンピューター断層撮影(CT)検査を実施し、肺がんの可能性が指摘されていた。しかし、その後のCT検査で「腹部」に異常がなかったのを、担当医が「胸部」も異常なしと勘違いし、肺がんを見落としたという。
男性は20年8月、肋骨の痛みを訴えて同センターで検査し、肺がんが判明。3年前は、肺の腫瘍が7ミリで初期のステージ1だったとみられるが、既に92ミリのステージ4に進行していたという。(藤井伸哉)