教職員6人が男児を無断撮影 「悪ふざけを止めるため」 宝塚の市立小

2021/04/05 22:05

小学校教職員による男児の無断撮影について会見する宝塚市教委幹部=5日午後、宝塚市役所

 兵庫県宝塚市教育委員会は5日、市立小学校の教職員6人が2018年から約2年間、特定男児の授業中の様子を保護者に無断で撮影したり、撮影するふりをしたりしていたと明らかにした。悪ふざけを止めるためにカメラを向けており、その後、男児は不登校になった。市教委は「子どもを脅すような行為で、教育的配慮に欠ける」として県教委に相談し、6人の処分を検討している。 関連ニュース 教職員6人が男児無断撮影 市教委が会見「不適切な指導法だった」 まさか校長が…小学校更衣室に「盗撮目的」カメラ 下半身を露出して踊る自撮り動画 高校教諭が元教え子3人に送る

 市教委によると、6人はスマートフォンやデジタルカメラで男児の姿を少なくとも14枚撮影。授業中に机の上に立ったり、体調不良の別の児童を処置中の保健室で寝転んだりする様子が映っており、画像は学校のパソコンの共有フォルダで保存していた。
 昨年11月、男児から話を聞いた保護者が市教委に問い合わせて発覚。謝罪を巡って学校とやりとりする中、男児は今年2月から不登校になったという。
 6人は市教委や学校に対し「最初は保護者に状況を知ってもらうために撮影したが、『保護者に見せる』と言えば問題行動が止まることがあり、抑止目的に撮るようになった」などと説明。校長には伝えておらず、画像の外部流出は確認されていないという。
 問題行動の撮影を巡って市教委は「指導に生かすために必要ならばあり得るが、保護者の理解を得るべきだった。信頼関係を損ねており、問題がある」としている。(西尾和高)

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