笑福亭鶴志1周忌 松鶴一門が命日にしのぶ会
2021/04/14 05:30
笑福亭鶴志(松竹芸能提供)
昨年他界した落語家の笑福亭鶴志(享年64)をしのぶ「1周忌の会」が命日の5月8日、大阪市中央区のDAIHATSU心斎橋角座で開かれる。六代目松鶴に生涯憧れ、その弟子らしく「らくだ」などの酒の噺が得意だった鶴志。当日は松鶴一門を中心に、兵庫ゆかりの噺家も出演。故人の映像を見る会や思い出を語る場もある。(金井恒幸)
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鶴志は大阪市出身。1974年に入門し、82年にABC漫才・落語新人コンクールで最優秀新人賞に輝いた。元高校球児で、大の阪神ファン。体重100キロの巨体とこわもての外見を生かし、ヤクザ映画の出演経験も持つなど、豪放磊落な芸風で知られた。
会は2部制。1部(午後2時開演)は、松鶴一門ではないが仲の良かった桂文福のほか、一門の学光、松五、親交のあった漫才コンビ「酒井くにお・とおる」が出演。2部(同6時開演)は一門の枝鶴、鶴笑(兵庫県朝来市出身)、呂竹(兵庫県尼崎市出身)に加え、お笑い芸人のナオユキが参加する。
会の代表を務める学光は「松鶴師匠の“落語はジャズ”という理論を受け継ぎ、うまさの光る古典に加え、アドリブを生かした遊びの部分も秀逸だった」と芸をたたえ、「この会を機に、鶴志という力のある落語家がいたことを広く伝えたい」と意気込む。
落語愛が尋常ではなく、「ご意見番」とされるほど後輩への厳しい指導で知られた鶴志。会のチラシには、噺家を相手に「おもろない」と、えんま大王の姿で説経するイラストが描かれていて、笑いを誘う。各部前売り2800円、当日3千円。松竹芸能TEL06・6258・8085(平日午前10時~午後7時)