兵庫県内初、播磨町が「共通投票所」 知事選で設置
2021/05/18 19:29
共通投票所となる「きっずなホール」が入る商業施設=兵庫県播磨町北野添2
兵庫県播磨町選挙管理委員会は、7月18日投開票の県知事選で、町内の全投票所7カ所を地域ごとに指定された投票区を越えて投票できる「共通投票所」にする。駅前や商業施設などでの期日前投票所は増えているが、県選管によると、投票日の共通投票所の設置は県内初。従来より投票所数を半減させるため、有権者によっては自宅からの距離が遠くなるが、外出のついでに投票してもらうなど場所の自由度を高め、投票率アップにつなげたい考え。
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2016年の公職選挙法改正で、各自治体の選管が指定した投票所以外でも、有権者が投票日に投票できる共通投票所の設置が可能になった。総務省によると、同年の参院選では全国で4自治体が導入。19年参院選では13自治体が設けた。
播磨町選管によると、町内の投票所は1998年の参院選で5カ所増やし、14カ所に。2001年からはおおむね13カ所を開設しているが、近年の選挙の投票率は50%を切ることが多かった。今回の導入で、将来の人口減少も見据え、効率的に投票所を運営しながら投票率向上を目指す。
二重投票などの投票ミスを防ぐため、選挙人名簿と各投票所をつなぐシステム導入費用などにコストがかかるが、投票所を減らすことで運営費用は圧縮できるという。
同町の1投票所当たりの平均面積は従来0・7平方キロで、近隣を含めた東播2市2町の平均1・6平方キロに比べ、投票所の密度が高かった。今回の減少後も同町では平均1・3平方キロ。ただ、投票所まで遠くなるケースがあり、自前で移動手段を持たない高齢者らが投票に行きづらくなる懸念もある。
町選管の担当者は「近所の人に連れていってもらったり、高齢者対象のタクシー料金助成制度を活用したりするよう促したい」とする。(門田晋一)