兵庫県知事選 立民県連が金沢氏の「支援」を決定 政党対立の構図を回避、推薦は見送り

2021/05/23 22:57

兵庫県庁=神戸市中央区下山手通5

 兵庫県知事選(7月1日告示、同18日投開票)で、立憲民主党兵庫県連は23日、常任幹事会を開き、前副知事の金沢和夫氏(64)を支援する方針を決めた。ただ、県連代表の桜井周衆院議員(50)=比例近畿=は「形にこだわらず応援する」と述べ、政党間の対立構図を避けるため、党として推薦は出さない異例の対応を取る意向を示した。 関連ニュース 兵庫県知事選、維新が斎藤氏推薦を決定 県会の旧民主系14人も支援へ 兵庫県知事選で自民分裂 11県議の退団届は受理されず、駆け引き激化 兵庫・神戸市長選の日程決まる 「記号式投票」を初採用

 桜井代表は「金沢氏を選挙で勝たせるためには、最も効果的だという結論に達した」と説明した。
 知事選を巡っては、自民党と日本維新の会が前大阪府財政課長の斎藤元彦氏(43)を推薦。一方、32人の自民県議団は、今期限りで退任する井戸敏三知事(75)の後継として金沢氏を推しており、自民分裂が確実となっている。
 金沢氏は自民や立民などに推薦を要請していたが、自民が見送ったことを受け、政党にこだわらない「県民党」を掲げ、選挙戦に臨む意向を示す。
 立民県連の関係者によると、金沢氏に推薦を出すことで「立民の色が強くなる状況は金沢陣営も望んでいない」という。政党間の対立構図になれば、金沢氏にとって不利になると判断し、支援する自民県議らにも配慮したとみられる。
 立民が支援を受けている連合は既に、金沢氏の推薦を決定。一方、同党県議らが所属する県議会の会派「ひょうご県民連合」は、斎藤氏を支援する方向で調整していくことを表明しており、会派内で方針が異なる状況となる。(長谷部崇)

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