ワクチン原液、誤って注射 高齢者施設の職員6人に 尼崎

2021/06/02 19:56

尼崎市役所=尼崎市東七松町1

 兵庫県尼崎市は2日、新型コロナウイルスワクチンの接種を進める市内の高齢者施設で、職員6人に誤って原液を注射するミスがあったと発表した。市は「健康被害は確認されていない」としている。 関連ニュース 使用済み注射針、別の人に 新型コロナワクチン接種 ワクチン充てんしたつもりが、空気を補充 気付かないまま空の注射器で接種 接種後の体調や副反応は2パターンに分かれる? 記者がワクチン接種を体験

 市によると、同施設で1日、40~70代の職員6人に注射。本来は原液0・45ミリリットルが入った小瓶に生理食塩水1・8ミリリットルを入れて薄め、注射器に移して0・3ミリリットルずつ接種すべきところを、看護師が誤って原液0・3ミリリットルを注射器に移し、医師が注射したという。
 市は「2人以上で希釈を確認する手順が守られていなかった」とした。
 国は健康被害が生じる恐れのある事案として市に報告を求めており、同施設が経過観察を続ける。市が製造元のファイザー社に問い合わせると「異変がなければ、3週間後に2回目を接種しても問題ない」と回答があったという。(山岸洋介)

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