アオバト、恋の季節 兵庫県香美町の夏山
2021/06/05 10:10
アオバトの雄(奥)と雌。求愛活動中のためか、こちらの存在に気付かずに体を寄せ合っていた=兵庫県香美町
兵庫県香美町の山地で、体が緑色のアオバトが繁殖期に入り、雄と雌が仲むつまじく樹上で身を寄せ合ってさえずっている。夏鳥たちも繁殖に向けて飛来しており、山は恋の季節を迎えている。
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アオバトは漂鳥。兵庫県では秋から冬にかけて主に平地で生息する。夏は繁殖のため高地へと移動する。鮮やかな緑色の体と、コバルトブルーのくちばしが特徴。雄は羽の一部が赤く染まっている。
撮影したのは、高い木の上にいる雄と雌。早朝、先に木に止まった雄が盛んにさえずると、そこに雌が現れて、ほんの一瞬、体を寄せ合った。
神戸市垂水区の野鳥写真家、渡辺美郎さん(56)によると、繁殖期のアオバトは警戒心が強く、開けた場所にはなかなか姿を見せないという。
葉のない樹上での“逢瀬”に「カップリング途中とみられる珍しい光景。人の気配にも気付かず、恋に夢中といったところでしょうか」と話した。(鈴木雅之)