手作りマスク「千枚」達成 コロナ収束願い 神戸の居酒屋店主

2021/06/07 11:15

マスク千枚の手作りを達成した遠藤礼子さん。客との再会を心待ちにしている=神戸市垂水区神田町、べっぴん屋

 千枚マスクでコロナ禍収束を-。神戸市垂水区神田町で居酒屋「べっぴん屋」を営む遠藤礼子さん(71)が、疫病克服を願って挑戦していたマスク千枚の手作りを達成した。3回目の緊急事態宣言で休業した後は、1日約10枚のハイペースで仕上げた。現在も宣言は続くが、ワクチン接種の進行など光も見える。遠藤さんは「早く店を再開してお客さんに渡したい」と願っている。(田中伸明) 関連ニュース 裁縫一筋70年 おばあちゃん手作りマスク、SNSで人気に 「和紙のマスク」で蒸れにくく 靴下メーカーが開発、洗濯もOK 冷えてます!「ナツノマスク」自販機で販売中 写真館が開発

 作り始めたきっかけは、昨春の感染拡大によるマスク不足。「自分で縫ったらいいんだわ」と、雑誌を参考に見よう見まねで作り、客や近所の商店主に贈って喜ばれた。
 その頃、祖母や母が話していた「千人針」をふと思い出した。出征兵士の無事を祈って、布に赤い糸を一針ずつ縫う願掛けだ。「マスクを千枚縫えば、コロナも収まるのでは」と思い立った。
 型紙に合わせて布を裁断し、一針一針心を込めて縫う。1枚を仕上げるのに1時間ほどかかるが、休業中は時間に余裕がある。完成するたびにノートに数を記入していった。
 次第に注文も入るようになった。「服に合わせて迷彩柄で」「子供向けにアニメキャラのを」。無料で配るので、店内でのマスク会食も自然に勧められた。
 千枚に到達したのは、ゴールデンウイークが明けた頃。現在も、孫や親しい人を思って作り続ける。
 開店から三十数年。ここ20年ほどは年中無休で切り盛りしてきた。「休業中は心が折れそうになる。誰かのためにマスクを作ることが自分の支えだった」と振り返る。
 現在、手元に残るマスクは100枚程度。宣言が解けたら、店の再開を祝して、客らに配る予定だ。べっぴん屋TEL078・708・8641(宣言解除まで休業予定)

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