「線状降水帯」なぜ発生? 豪雨生む積乱雲が次々発生
2021/06/21 05:30
神戸新聞NEXT
長時間にわたり激しい雨をもたらす「線状降水帯」は、夏場を中心に海からの暖かく湿った空気が激しい上昇気流になり、積乱雲が次々に発生。偏西風など一定方向に吹く上空の風に乗り、移動しながら発達するため、細長い形状になる。
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神戸地方気象台によると、夏場は海水温が高く、冷気と比べて軽い暖気は上昇気流をつくる。水蒸気を多く含むが、上昇気流が強いため雨になって落ちにくくなり、積乱雲のような激しい雨を降らせる雲に発達するという。
さらに線状降水帯は、日本列島付近に停滞する前線、台風などとの相乗作用で勢力が増す。そのため、真夏だけでなく梅雨や台風で大気が不安定な時期にも注意が必要で、昨年7月の九州豪雨では梅雨前線の停滞が影響した。地形の影響も大きく、山地は湿った空気が山肌を駆け上がることで上昇気流が強くなり、積乱雲が発生しやすくなるという。(藤井伸哉)