王位戦第3局の舞台は豊臣秀吉も愛した日本三古泉の一つ「有馬温泉」
2021/07/21 12:02
お~いお茶杯第62期王位戦第3局が行われている旅館「中の坊瑞苑」=21日午後、神戸市北区有馬町(撮影・辰巳直之)
藤井聡太王位(19)=棋聖=に、豊島将之竜王(31)=叡王、兵庫県尼崎市=が挑む「お~いお茶杯第62期王位戦」(神戸新聞社主催、伊藤園特別協賛)で、21日から指されている7番勝負第3局の舞台は、神戸市北区有馬町の旅館「中の坊瑞苑」だ。豊臣秀吉も愛した関西の奥座敷「有馬温泉」にある。
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有馬温泉は日本三古泉の一つに数えられ、鉄分と塩分を含む「金泉」、炭酸を含む「銀泉」が湧き出している。六甲山系の北側に位置する緑豊かな景観が魅力だ。神戸・三宮から車で約30分。竹細工の有馬籠、人形筆、炭酸せんべいなどを扱う店が並ぶ坂道をそぞろ歩くのも楽しい。
中の坊瑞苑は1868(明治元)年に創業。落ち着いた雰囲気でくつろいでもらうため、12歳以下は入館できない。格式の高い旅館として知られる。優れた泉質の「天神泉源」の湯をたたえる浴場も自慢で「温泉の成分が濃い」と評判だ。
1982(昭和57)年からほぼ毎年、タイトル戦の対局の舞台となっており、今回、立会人を務める谷川浩司九段(59)=神戸市東灘区=らも熱戦を繰り広げてきた。
同旅館での王位戦の対局を振り返ると、藤井王位は昨年1勝を挙げ、豊島竜王は3年前に1勝、2年前に1敗。両棋士による対決は初めてとなる。(小林伸哉)
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