「ドライブ・マイ・カー」でカンヌ脚本賞の浜口監督「これが新たな出発点に」

2021/08/25 21:07

久しぶりに来神し、かつてロケを行った「JR三ノ宮駅前の変わりように驚いた」と話す浜口竜介監督=神戸市中央区元町通4(撮影・坂井萌香)

 最新作「ドライブ・マイ・カー」でカンヌ国際映画祭脚本賞などに輝いた浜口竜介監督が25日、神戸在住時代に常連だった元町映画館(神戸市中央区)のトークイベントに出席し、ファンを前に作品や思い出について語った。 関連ニュース 切ない思いを伝えたい!映画「夏の光、夏の音」たとえ目が見えなくても耳が聞こえなくても 高岡早紀、“魔性”と呼ばれすぎて「どうでもいい!」悟りの境地!? 愛娘からは恋のお悩み相談も 「ゴール狙う目が、演技に生きた」 サッカー元日本代表ストライカーが俳優デビュー

 浜口監督は2013年から約3年間、神戸で出世作となる「ハッピーアワー」を製作。同館はお披露目の場となり、毎年末の上映を恒例としている。今回は初期作2本を特集上映(27日まで)するのに合わせて、ゲストに招いた。
 カンヌでの受賞は「本当に幸運。179分もあるので迷っている人も、見る気になってくれるのでは」と冗談交じりに感謝。10年余りのキャリアの集大成との評価を受け、「これが新たな出発点になるように、裸一貫で始める気持ちで次に臨みたい」と述べた。
 神戸での舞台あいさつは「お客さんの目が温かい気がしてホーム感がある」と笑顔。また、コロナ禍を踏まえた今後の映画製作について、「今まで通りのやり方でなく、小回りの利く態勢でやるのが理にかなっているのでは」と話した。
 「ドライブ-」はシネ・リーブル神戸(同市中央区)などで上映中。神戸映画資料館(同市長田区)でも9月18日から特集上映がある。(田中真治)

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