立候補予定者、解散一夜明け続々街頭へ 戦後最短決戦「時間ない」
2021/10/15 13:15
衆院の解散から一夜明け、駅前で支持を訴える前職議員=15日午前7時33分、神戸市西区学園西町1(撮影・鈴木雅之)
衆院解散から一夜明けた15日午前、兵庫県内の立候補予定者は「時間がない」と早速、街頭に立ち、通勤客らに政策などを訴えた。19日公示、31日投開票の総選挙に向け、事実上の選挙戦がスタート。首相就任から10日後の衆院解散と、解散から17日後の投開票はいずれも戦後最短となり、異例の短期決戦に向けて走りだした。
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兵庫3区から立候補予定の自民党前職、関芳弘氏(56)は午前6時すぎ、自分の選挙区の有権者が多く利用する地下鉄学園都市駅(神戸市西区)前で声を張り上げた。頭を下げつつ、2時間半にわたり元経済産業副大臣の実績をアピールした。
解散が決まった直後、地元へとんぼ返り。昨晩、事務所でスタッフと打ち合わせをし、早速、街頭に立った。
似顔絵が入った三輪バイクで選挙区を駆け回ってきたが、コロナ禍では思うように活動できなかったという。野党系の候補者らと戦う構図をにらみ、「変化の激しい時代には経験豊かな政党と安定した政権が必要だ」と主張した。
日本維新の会新人として兵庫1区から立候補予定の一谷勇一郎氏(46)は午前10時半から、JR六甲道駅前(神戸市灘区)に立った。
妻と共働きで、2児の父親。朝ご飯を作り、息子と遊んだ上で駅前に立った。「選挙が始まれば家族との時間も取れなくなる。でも準備は万端です」
維新の公認候補予定者になったのは昨年8月。同9月には菅政権が誕生し「いつ解散して総選挙になってもおかしくない」と気を引き締め、選挙区を歩いてきた。首都機能の半分の関西移転や、神戸での医療ツーリズムなどを訴える。「今の政治でいいのか、国民に問いたい」と力を込めた。
兵庫10区から立候補を予定する立憲民主党の新人、隠樹(おき)圭子氏(50)は、午前7時から高砂市内で声を張り上げた。
「女性の目線で政治を新しく変えます」
党ののぼりを手に、力強く主張したのは経済施策。消費税率の5%減▽年収が1千万円程度を下回る個人を対象に所得税を1年間実質免除する-など党の公約を繰り返した。
前日夜にも加古川市内の駅前に立ち、「新型コロナ対策に一番力を入れないといけないのに、厚生労働大臣らの首をすげ替えた」と岸田内閣を批判。政権交代を目指す姿勢を強調した。(大島光貴、高田康夫、若林幹夫)