三田だんじり17人死傷事故 運行責任者らに1359万円賠償命令
2021/10/27 20:30
神戸新聞NEXT
兵庫県三田市の三田天満神社で2014年10月、見物客ら17人が死傷しただんじりの事故で、負傷した同市の女性がだんじりの運行責任者らに賠償を求めた訴訟の判決が神戸地裁であり、久保井恵子裁判長は27日までに、運行責任者らに1359万円の支払いを命じた。
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事故は14年10月5日、同神社の祭りで発生。進行中のだんじりが境内の建物にぶつかり、倒壊した屋根の下敷きになるなどして1人が死亡、16人がけがした。判決によると、原告の女性は落下した屋根で頭を打って負傷し、治療のため休業するなどした。
判決で久保井裁判長は、だんじりの前後から運行を指揮した男性2人=15年に業務上過失致死傷罪で罰金の略式命令=と、地元自治会の賠償責任を認定。2人には、だんじりの進路から建物との衝突を予見でき、事前に停止を指示する注意義務があったとした。
原告側の請求額は5597万円だったが、地裁は女性の負傷や休業の実態を踏まえ減額を判断。建物を管理する神社や、だんじりの引き手らの過失は否定した。