「電話でお金の話…詐欺では?」 自動音声で住所変更を案内、コープこうべに問い合わせ続々
2021/11/16 11:53
店で入手できる出資者の住所変更書類。自動音声案内で手続きを促している
生活協同組合コープこうべ(神戸市東灘区)が、宅配事業や商品開発などへの出資者に向け、住所変更の案内電話を自動音声で行ったところ、「詐欺ではないか」との問い合わせが複数寄せられた。配当金の通知に関し手続きを求める文言が、特殊詐欺の手口を想起させたとみられる。案内電話は終了しており、コープこうべは「文言の見直しを検討したい」としている。
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出資している神戸市の40代男性によると、11月上旬、携帯電話に着信があり、出ると自動音声が流れてきた。「出資配当金の通知はがきが、住所不明で返ってきた。近くの店で住所変更の手続きをしてほしい」との内容だった。
男性は昨年転居し、住所変更を伝えていなかった。それでも、受けた電話でガイダンスが流れた経験はなく、「詐欺かも」と、コープ側に確認したという。
コープこうべによると、毎年秋以降、住所不明のため配当金の通知はがきが届かなかった出資者に住所変更を促す連絡を実施しているという。例年は通常の電話で実施してきたが、返送されるはがきが約6万通に上るため、今年は省力化や時間短縮を目的に、自動音声に切り替えたという。
自動音声での着信を巡っては、「インターネット料金が未払い」などの内容が流れ、ガイダンスに従って番号を押すと、「オペレーター」につながり、現金自動預払機(ATM)の操作や個人情報の提供を求められる詐欺被害が報道されている。(佐藤健介)