高野百合絵×黒田祐貴 オペラの名曲、感動を再び 芸文センターで1月公演
2021/12/15 08:00
「メリー・ウィドウ」の成功を生かしたいと誓う高野百合絵(左)と黒田祐貴=兵庫県立芸術文化センター(撮影・秋山亮太)
オペラ界の有望若手の高野百合絵と黒田祐貴のデュオ・リサイタルが2022年1月10日、兵庫県立芸術文化センター(西宮市)で開かれる。佐渡裕芸術監督のプロデュースで、7月に公演された喜歌劇「メリー・ウィドウ」で共演した2人で、プッチーニの歌劇作品、ベートーベンの歌曲を披露する。
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「メリー・ウィドウ」はフランツ・レハール作曲で、1900年ごろのパリが舞台。遺産相続が絡む恋愛コメディーで、高野はヒロインの未亡人ハンナ、黒田はハンナの昔の恋人・ダニロ役で出演した。
ともに初の大役にプレッシャーを感じたという。だが年齢が近いこともあり、「演技、セリフのタイミングを本音で話し合いながら練習した」。息の合った舞台の陰にお互いへの配慮、助け合いがあったと振り返る。
意外な縁もある。高野は選抜高校野球(2012年)、アメリカンフットボールの甲子園ボウル(16年)で国歌をソロで歌った。黒田は子どもの頃から阪神タイガースファンで、本拠地での観戦経験もある。まさに「甲子園つながり」だ。「球場に近い舞台で公演できるのはうれしい」と声をそろえる。
今回は黒田がベートーベン、グリーグ、R・シュトラウスそれぞれが作曲した「君を愛す」を披露。「偉大な音楽家が同じテーマで創作している。聞き比べる機会は珍しいと思う。三者三様の世界観を伝えたい」
高野はプッチーニの歌劇「トスカ」から「歌に生き、愛に生き」に挑戦する。「歌いたかった作品。私を育ててくれた兵庫で、新年のいいスタートを切りたい」と抱負を口にした。
またメリー・ウィドウの名曲を2人で歌い、佐渡監督がトーク・ゲストで登場する。千円~3千円。芸術文化センターチケットオフィスTEL0798・68・0255
(津谷治英)