ファッションとミュシャを融合させた珍しい展覧会 神戸で1月16日まで開催中
2021/12/16 13:50
パリ時代に手がけた華やかな商業ポスターが並ぶ=神戸市東灘区向洋町中2、神戸ファッション美術館(撮影・長嶺麻子)
優美な女性像で根強い人気を誇る画家・デザイナーを紹介する「アール・ヌーヴォーの華 アルフォンス・ミュシャ展」(神戸新聞社など主催)が、神戸市東灘区の神戸ファッション美術館で開かれている。繊細に描かれたポスターや挿絵、切手など約500点で、彼の業績を俯瞰(ふかん)する。
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ミュシャ(1860~1939年)は現在のチェコ出身で、19世紀末から欧米で流行した美術の様式「アール・ヌーヴォー」を代表する。本展では、パリで頭角を現し、渡米した後、芸術で祖国の発展に尽くした人生を一望できる。
出世作は1895年にパリで描いた女優サラ・ベルナール出演の演劇宣伝ポスター「ジスモンダ」だ。これら女性像は、植物や曲線の装飾を施され、はかなげな美しさをたたえる。
図案や作例を描いた「装飾資料集」「装飾人物集」は全ページ分、110点超を一斉にお披露目。デザインを学ぶ学生にとっては一級の資料となりそう。ファッションがテーマの同館らしく、ミュシャが活躍したのと同時代に流行した「S字スタイル」のドレスも。美しい曲線美が特徴だ。
作品のコレクターで、本展に協力する尾形寿行さん(72)=静岡市=は「ファッションとミュシャを融合させた展覧会は珍しい。『これぞミュシャ』とイメージがわく」と評する。
来年1月16日まで。月曜と年末年始、1月11日は休館(1月10日は開館)。一般千円ほか。同館TEL078・858・0050
(小林伸哉)