兵庫県の「行財政運営方針見直し案」反発受け修正 「阪神県民局」計画を凍結
2022/01/19 05:30
兵庫県庁=神戸市中央区下山手通5
兵庫県は18日、昨年12月に公表した「行財政運営方針見直し案」の修正案を発表した。阪神南県民センター(尼崎市)と阪神北県民局(宝塚市)を統合する「阪神県民局」について、宝塚総合庁舎に本局を置く計画を凍結する。県議会や市町の意見を受けて修正したが、同日の県議会行財政運営調査特別委員会では厳しい意見も目立った。
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見直し案に対しては、県議会や市町から「説明が不十分で唐突すぎる」「ビルドの部分が見えない」などの批判が相次いでいる。
阪神県民局の本局は当初、地元選出の県議や有識者らによる検討委員会の提言を踏まえ、伊丹庁舎(伊丹市)に置く予定だったが、見直し案で宝塚総合庁舎に変更。しかし、見直し案公表後に異論が相次ぎ、2023年4月を目指していた統合をいったん凍結することにしたという。
修正案では、見直し案で示した事業の廃止・見直しについて、経過措置や代替事業の方向性なども追記した。22年度以降は廃止とした市町への「ひょうご地域創生交付金」は、同年度は予算規模を半分の5億円にして実施。廃止は23年度からとし、新たな事業を創設する方針も示した。
この日の特別委では、阪神県民局の凍結方針に賛成意見があった一方で、「議会も提案していた元の方針(伊丹庁舎案)に戻すと思っていた」との声も。県側の議論の進め方には「『今から丁寧に説明します』では遅い。市町に影響がある」との指摘があった。
24日の特別委で各会派が意見を表明する。(紺野大樹、金 旻革)